クラウドPBXの通話品質
クラウドPBXを利用した場合の通話品質について説明します。
クラウドPBXは、通常の固定回線の電話や携帯電話のキャリアを使用した音声通話の電波と比べた場合、若干劣ると言われています。
特に、需要が多い携帯電話やスマホを利用してのクラウドPBXの場合は、キャリアの音声通話の電波を使用していると勘違いしている人も多いですが、その仕組みは違い、クラウドPBXは一般的にIP電話の機能を利用しています。
IP電話とは
IPとは、「Internet Protocol(インターネットプロトコル)」の略で、簡単に言えばインターネット回線を使った電話。
IPとはネットワークの中継サービスを担うという意味合いも強いです。
IP電話は近年普及していて、一般家庭でインターネットの光回線を導入した際にプラス500円程で付けられる光電話などもIP電話にあたります。最近ではスマホから通話を安くできるLINE電話なども、このIP電話を利用した仕組みとなっています。
実際の通話品質は?
日本の通信インフラはトップレベルです。
よほど電波が悪い環境ではない限り、電話の通話先の人が、固定回線、携帯電話などの通信回線、IP回線、PHS回線など、どの電波を利用してかけているかは分かりません。
クラウドPBXの電話も、ほとんどの人が固定電話の番号を使用している事から、電話を受けた人は固定電話からの電話だと思って電話を違和感を持たれない程の通話品質を確保しています。
IP電話は昔からあるサービスですが、その通話品質の精度は非常に高く、固定電話の通話品質と遜色のないレベルになります。
最近ではLINEの無料通話機能など、スマホアプリでネット回線を利用した通話サービスもありますが、IP電話は実際にネットワークから電話回線を介して(発信者・受信者の電話番号を利用して)通話を行いますので、アプリ間の無料通話機能よりも、より高い通話品質が確保されています。
進化したIP電話の品質
IP電話は、通常の電話回線と比べると、わずかですが通話の送受信のタイムラグが出たり、電車や車などで移動しながら通話をする際の品質が落ちると言われていました。
しかし近年ではLINE電話や楽天電話、050plusなど大手が積極的にIP電話業界に参入してきた事でサービスの品質競争が行われ、通話品質のレベルも底上げされてきました。
一昔前にIP電話を使って、固定電話回線に劣る印象を持った人でも、
最近のクラウドPBXのIP電話回線はビジネスシーンでも充分活躍できる非常に高い通話品質となっています。
携帯・スマホからの電話は一部劣る部分がある
携帯電話やスマホを利用したクラウドPBXを利用したIP電話の場合は、若干ですが劣る部分があります。
基本的には、通常の音声通話の電波が3本以上入り4G回線の電波が入ればストレスなく電話できますが、年越しの瞬間や、大勢の人が集まるイベント会場など、通常の携帯電話の通話機能でも障害が出てしまうような環境では、クラウドPBXを利用した通話は更に繋がりにくく途切れやすい環境となってしまいます。
携帯電話の電波の状態にはどうしても依存してしまい、どこでも場所を選ばず完璧な通信環境ではない事を理解しておく必要があります。
クラウドPBXの料金相場ってどうなってるの?
各社の通話品質の違いは?
現在クラウドPBXだけでも、多くの企業が参入しています。
各サービス会社によって、通話品質で様々な技術を導入したなどと、最先端の技術で差別化を図っています。
しかし、実際の所IP電話が出てきた当初と違い、最近のIP電話全体の技術は成熟しきっていると言えます。
例えば、通常の携帯電話の場合は、以前はNTTドコモの電波が非常によく、ソフトバンクの電波は悪いと言われていました。しかし最近では、一部の田舎などでは地域性は出ますが、主要な都市の中では、どこのキャリアを使っても同等に満足できる通話品質になっています。
IP電話に関しても、ほぼ同じ事が言える状況で、
クラウドPBXのサービスを行っている会社によって、実感できる程通話品質が違うという事はほとんどありません。
最近では、通話品質が気になる方向けにデモンストレーションを行っている所もあるので、通話品質に不安がある場合はこうしたサービスを利用して実際の通話品質を見て判断してみるとより安心でしょう。